父の七回忌

父が他界して7年が経ちました。
父は私との関係を修復しないまま逝きました。
出来ないまま と書かなかったのは、するつもりがなかったからです。

コロナで七回忌は出来ませんでしたが、今 父の人生を思い起こしています。
父は会社を倒産させた以降 おかしくなりました。
増々酒に溺れ入退院を繰り返しました。
母だけの稼ぎで父の生活費、同居していた祖母の面倒、私等姉弟の学費・生活費すべてを捻出していたのです。
駅のホームで疲れ果てて気絶をして救急搬送されるほど働き詰めに働いた母を全く助けることをしなかった父。
外に出れば借金をして帰ってくる。
結局母の退職金の大半は父の借金返済に充てることになってしまいました。

そして私が父の借金1千万円を完済した翌々年に父は他界しました。
父は最後の最後まで 詫びなかった。
詫びたところで許さなかったと思いますが。。
礼ぐらいはしてほしかったですけどね。

父の最後の入院直前のこと、父が家の廊下で倒れて動けなくなっていました。
私「なにやってんの」
父「起きれなくなっちゃったよ(笑)」
私「トイレ行くの?」
父「いや大丈夫。寝るから・・・」
父を抱き上げました。愕然としました。
信じられないくらい軽くなっていました。
急激に悪化したのか、徐々に悪化していた様子が分からなったのか。
私「なんだよ、、軽くなっちゃって」
父「(苦笑)」

大腸癌から肝臓に転移していました。
最後は眠るように逝ったそうです。
目を閉じる前に、洗濯に行った母に
「おう。ありがとうな」と言ったそうです。
お礼など言ったことないのに。

しばらくして母がその時のことを「洗濯に行ったからお礼を言ったんでしょ」と言いましたが違います。
私には分かるのです。父の考えることが。

私は『酒を飲まない』こと以外は父のクローンではないかと思うことが多々あります。
本当に嫌なんですが、似ています。
あー父のようだ と思うことがあったら悔い改め、改善するようにしています。

などとつまらない事を思い出しながら、
今、さほど父のことを憎んでも恨んでもいないことに気が付いています。